【イラストレーター】ポートフォリオは「作品集」よりも「製品カタログ」を作れ!

カテゴリ : イラストレーターの営業術
イラストレーターが仕事の取れるポートフォリオ

お手元の端末で「製品カタログ」ってググってみてほしい。何が出てきますか?多分ダイキンのエアコン、日産の車、パナホームのカタログなんかが出てくるはず。それがイラストレーターのポートフォリオと何の関係があるの?

個人からの依頼や誰でもいいような安価な仕事でなく、企業や有名媒体からのオファーを射止められるようになりたい。
そんなイラストレーターさんは、ポートフォリオを「作品集」ではなく「製品カタログ」のつもりで作るといいよ、というお話です。

目次

製品カタログから学べること。「お客様は検討したい」

イラストレーターが仕事の取れるポートフォリオ

イラストレーターさんがポートフォリオを作るために、企業の製品カタログから学べることがあります。

それは、一見グラフィカルでも存外に文字=情報が多いってこと。

例えば、エアコンのカタログを見てみましょう。

まず、最初のほうのページでは、エアコンが設置された快適そうでオシャレなリビングルームで、若いお母さんと子供がくつろいでいる写真が大きく載っています。

そのあと各製品の紹介が載っています。見た目は似たようでも、スペックと値段の違いでいくつかのバリエーションがあったりします。

後半はけっこう表と文字だらけで、スペック比較とか、設置工事の説明なんかが載っています。

エアコン、家、車。こういう製品のカタログって、だいたいこんな様子です。

これらの製品の共通点って、何だと思いますか?

それは、これらの商品を買うとき、私たちはじっくり検討してから買いたいってこと。誰も衝動買いなんてしませんよね、よっぽどの大富豪は別として。一回買ったらそうそう買い換えるものじゃないし、失敗したくない。

企業はお客様がじっくり検討してくれることを期待して、カタログには文字つまり情報をたくさん載せているんです。

イラストも「じっくり検討して契約するサービス」なのである

そしてじつは、イラスト制作も「じっくり検討」されるサービスのひとつです。

ある制作会社にお勤めの編集者さんがいたとしましょう。この方がイラストレーターに仕事を依頼するとき、衝動買い的な決め方は絶対にしません。ポートフォリオをパラパラっと見て「あ、この絵好き!この人にするっ!」なんてありえない。

なぜなら、会社やクライアントさんから託された大事なお金を背負って制作をしているんです。責任というものがあるんです。失敗したら大目玉なんです。

だから外注イラストレーターをたったひとり選ぶのだって、ちゃんと検討したいんです。

私たちがエアコンや車や家を買うときにじっくり検討したいのと同じ気持ちです。
失敗したくない!

そしてビッグな仕事ほど、お客様は慎重に検討します。

有名企業や名のある出版社の仕事を射止めたいなら、お客様には慎重に検討してもらう必要があるということ。慎重に検討してもらうためには、ポートフォリオには文字を載せる必要があるんです。

以上が、イラストレーターがポートフォリオを作るとき、企業の製品カタログを参考にするべき理由です。

情報が足りないことが、ミスマッチの元

イラストレーターのポートフォリオ 残念な例

逆にいうと、情報が足りないとビッグな仕事はつかめない、ってことです。

「いしつく!」の運営を始めるようになって、イラストレーターさんにお会いする機会が非常に増えました。

プロなのに「格安でやって」「ボランティアで」って話がきたとか、企業と取引したいのにいつも一般人からばかり声がかかるとか。そんなミスマッチの悩みを、イラストレーターさんからときどきお聞きします。

悩みを持っているイラストレーターさんのポートフォリオには共通点があります。ほんの少しのプロフィール文以外は、純粋にイラストだけを載せていることです。絵そのものを鑑賞して楽しんでもらうための素敵な「作品集」を作っています。

ここに、ミスマッチの成り立ちが見て取れます。

作品集=「作品を眺めて楽しんでもらう冊子」では、見る人は絵を味わうことはできても、検討ができません。すると慎重に検討したい・失敗したくない企業からはこの時点で避けられてしまいます。

一方で、感性で選ぶ個人とか、誰でもいいからとにかく安く描かせたいというケースでは、失敗してもほとんど痛手がないので、さほど検討されずに依頼が来ることがあります。結果的に、そういう「イヤな仕事」ばかりを射止めてしまうわけです。

だから情報=文字が要るんですよ、ってことです。
「見る人がそれぞれに感じてくれれば」とか言ってる場合じゃないんですね。

どんな言葉を載せればいいの?お客様の疑問に答えよう

では、製品カタログをどのように「パクる」か。

私というイラストレーターをじっくり検討してね、あなたの信頼にきっと応えられるよ、ってことを言葉で示しましょう。

お客様(になるかもしれない人)は、疑問を持っています。あなたを信頼していいものかどうか、迷って考えています。だからその疑問に答えてあげて欲しい。

このイラストレーターに発注したら、ちゃんと仕事を遂行してくれるのか?本当に、我々の制作物を良くしてくれるのか?
→ちゃんと実績のあるプロですよ。独立前にはこんな仕事してた人ですよ。こんな学歴がありますよ。参考になりそうな事例もありますよ。
イラストを発注したら、そのあとどうなるのか?
→この例では何日くらいでできあがります。もっと凝りたいなら追加料金がいりますよ。制作のスケジュールはこんな感じで進みますよ。
  • イラストのページにも情報を添える。
  • そのイラストがどんな媒体でどんなふうに利用されたかを載せる。
  • イラスト以外にスケジュールや制作方法についての情報ページを作る。

そして値段についての問題を解消するために、「スペック違い」の情報も載せてあげてください。フルパワーで凝ったイラストばかりでなく、もっと時短で安くできるタッチはありませんか?なにも好きじゃないタッチをむりやり新たに描かなくてもいい。今描けるあなたのタッチの中で、力の入れ具合に段階を設けられるはずです。

まとめ

製品カタログを参考にすることで、より良い仕事を引き寄せ得るポートフォリオを作れるよ、ってことをお伝えしました。

「作品集」を作ってはならぬ、とは言いません。どうしてもこだわりがあって「作品集」にしたい人もいるでしょう。でも、情報中心なポートフォリオを別に作るとか、何か工夫はできるかもしれない。

情報を載せだすと整理してデザインする力が問われるから、新しいスキルアップにもなるしね。

イラストレーターのポートフォリオもエアコンのカタログと同じような見た目で作るべき!ってそんな短絡的な話ではありませんのでね、くれぐれも。

◯◯さんのポートフォリオは文字なしだけどいっぱいいい仕事取ってるぜ?ってツッコミを入れたがる人がいそうなので言っておくと、多分その◯◯さんは、ほかの部分でものすごくカバーできていると思います。すごく営業がマメで口がうまいとか、きっちり人脈を築くことができているとか、他には得難い強みを持っているとか。

「人脈とか営業とか苦手……」というタイプのイラストレーターさんこそ、お客様に絵以外の情報を伝えることに向き合ってみてください。

あなたにこそ依頼したいんです!って言われるようなイラストレーターさんになってほしいから。

以上参考になれば幸いですが、「自分の場合は具体的にどうしたらいいんだろ〜?」って思われたイラストレーターさん、よかったら個別相談承ります。お問い合わせください。

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