たまに、イラストレーターの方から「ポートフォリオサイトとブログ、どちらをやるべきですか?」という質問をされることがあります。正解は、「両方やるべき」、というか、セットであるべき。
ポートフォリオサイトとブログを合わせた「併設型」のウェブサイトは、イラストレーターが仕事依頼を増やすには最適です。
なぜ併設型がいいのか? 仕事に活かすポイントは? それと、どうやって作るのがいいのかにもざっくり触れました。
「ポートフォリオサイト」と「ブログ」の違いとは??
ご存知の方には蛇足ですが、言葉の定義を確認しておきましょう。どちらもウェブサイトの形態を表す言葉です。
- ポートフォリオサイト = 主にクリエイター系の職業の人が、仕事依頼を受け付けるため事例を掲載するウェブサイト
- ブログ = 日記のように毎日のように投稿して、時系列で記事が並ぶことに適したウェブサイトの形態
「ポートフォリオサイト」はどちらかというと目的のことを指していて、「ブログ」はウェブサイトの形状というかシステムのことを指している言葉です。
なので、ブログにはいろんな目的が考えられます。
一方、ポートフォリオサイトの役割は「仕事の依頼を受け付けるため」であって、観賞用ギャラリーサイトではけっしてないというのがいしつく!の立場です。
ポートフォリオサイトとブログを併設しよう
ポートフォリオサイトを作る目的って、何でしょうか?たぶん99%のイラストレーターが「仕事依頼を増やすため」って答えると思います。
だったら、ポートフォリオサイトにブログが併設されたものを作るのがおすすめです。なぜならそれが仕事獲得に有効だから。
ではなぜ、ポートフォリオサイトにブログを併設したほうが仕事の依頼を増やせるのか? というと、理由は大きくふたつです。
- 純粋に検索対策になるから
- 仕事に対する姿勢や信頼性を表現できるから
ポートフォリオサイト単体では検索対策力がつけづらい
イラストレーターのポートフォリオサイトは、画像が中心になりがちです。文章が少ないウェブサイトは、ウェブ検索の結果に表示されづらいです。
検索結果に表示されたければ、ある程度の文章量が必要です。
そこでいしつく!では「イラストは画像を貼るだけでなく、事例紹介として文章も書け」とアドバイスをしているのですが、それだけで文章量を増やすのもなかなか大変だったりします。だからブログを併用して、全体の文章量を増やすのがおすすめです。
ビジネスブログを書くと、信頼性を高めやすい
ブログを併設したほうが仕事が来やすいもうひとつの理由は、文章によって「自分はこの仕事についてこれだけ詳しい」ということを示せるから。
つまりお客様からみて
信頼できる→依頼してもいいかもしれない
と思ってもらえる確率を上げる、ということ。
実績を紹介して「私こんな仕事しました、すごいでしょ」と伝えるのは、たしかに大事なことです。が、すごい実績を挙げるだけでは、あなたの考え方や仕事に対する姿勢までは伝わらない。
そこをブログを書くことで補うことができる感じです。
同業者向け記事や日記は書くだけムダ
ここで、ブログに何を書くべきか、という話をします。
イラストレーターのブログといえば同業者向けの「イラスト上達方法」や「イラストレーターのなりかた」といった記事ばかりです。
が、同業者が喜ぶようなネタや、日常のことを綴った日記ばかりを書いていては、仕事が来やすくはなりません。
なぜなら、そういうことばっかり書いていると、お客様になりうる人の検索結果にはあなたのウェブサイトは表示されないし、お客様に読んでもらえなければ信頼性を上げることもできないからです。
イラスト制作の外注先を探している人が「イラストレーターのなり方」なんか検索するわけないですよね。当たり前ですけど
なかなか仕事依頼に結びつかないという人は、その点を振り返ってみたほうがいいです。
ブログは「お客様に向けて、お客様が知りたいと思うであろうことを書く」のが基本です。ビジネスブログとして育てることを忘れてはいけません。
イラストレーターさんのための、仕事につながるブログの書き方|いしつく! / イラストサイトのつくりかた|note
ポートフォリオサイトとブログは、同じドメイン下になくてはならない
以上に挙げたような効果が発揮されるためには、ポートフォリオサイトとブログが同じドメインで運営されている必要があります。
どういうことかというと、ポートフォリオサイトとブログを別々の無料サービスで作るようなことはとても無駄であり勿体無いということです。
つまりこういう構成はダメ。
- ポートフォリオサイト……ジンドゥーの無料プランで
- ブログ……Amebaブログなどの無料ブログで
- お互いリンクは貼ってある (ので、自分ではひとつのサイトとして作っているつもり)
なぜダメなのかというと、このような構成は検索エンジンからは「ふたつのウェブサイトがある」と認識されるからです。つまりせっかくブログ記事を一生懸命書いても、ポートフォリオサイトを強化してあげることにはならない。だってお互いにヨソのサイトだから。
じゃあどうするべきなのかというと
- まずは、独自ドメインを取る。
- どちらかのサービスに統一する (多くの場合有料プランが必要)
ブログ併設型ポートフォリオサイトを作るにはWordPressが最適
ポートフォリオサイト+ブログ型のウェブサイトを作るには、制作ツール(ジンドゥー, Wix, Adobe Portfolioなど)でも一応できます。が、テーマ(テンプレート)の選択次第では工夫が必要だったりもします。
ポートフォリオサイト+ブログ型のサイトを一番やりやすいのはWordPressです。
WordPressを使うには自分でサーバーを借りる必要があってそこそこ学習も必要ですが、でも、いちばん合理的なかたちで「併設型」サイトを作れるのはWordPressです。
ただ、WordPressはインストールまでなら簡単ですが、理想の形を作ろうと思うと初心者にはハードルが高い。
というわけで、「イラストレーターが仕事の依頼を増やすためのポートフォリオサイトを作る」ためのWordPressテーマを、いしつく!が開発中しました。「いしつくポートフォリオ (ISTK Portfolio)」です。
そのテーマを使ってポートフォリオサイト+ブログ併設型サイトを一から作っていく手順をnoteで公開してます。よかったらチェックしてみてください。
WordPressを使って「仕事の依頼が来る」ことを目指してポートフォリオサイトを作る手順をこまかく解説したnoteマガジンです。 WordPressのプロであり、イラストレーターでもあるいしつく!代表が書きました。
「WordPress ポートフォリオサイト 作り方」と検索すればいくらでもブログ記事が出てきます。でも、WordPressのインストール方法やおすすめプラグインを知っただけじゃ、本当に望むようなポートフォリオサイトは作れません。
本当に大切なのはその先、「どう作るか」「どう活かすか」のほう。ここを間違えると、ただの自己満足サイトになってしまいがち。
そこで、WordPressを使ってサイト構築の手順を紹介しながら、「仕事の依頼が来るサイトにしたいなら、こう作る・こう書くべき」という考え方を合わせて解説するマガジンを作りました。
- 単なるオシャレサイトではなく、「仕事の取れるポートフォリオサイト」を目指して作ります
- 部位別、ページ別に作業レベルで解説しました。スクリーンショット多めでわかりやすい
- 記事ごとに対象部位が分かれているので、必要なところだけ読んであとは飛ばしてもOK
- 使用テーマはWordPress公式配布の無料テーマ。「仕事の取れるポートフォリオサイト」を作るために開発されたイラストレーター・クリエイター向けのテーマです
- ポートフォリオサイトから仕事依頼が来るようになれば、格安フリーランスを脱却して「選ばれるクリエイター」へ
- この先のクリエイター人生に末長く役立ちます
あなたも、WordPressで「仕事の取れる」ポートフォリオサイトを目指しませんか?
WordPressでポートフォリオサイトの作り方徹底解説