請求書に印鑑って必要なの?フリーランスのイラストレーターさんの疑問にお答え

請求書には忘れずに判子を押そう。

請求書のハンコについては、ネットの一部ではこんな意見が出回ってるんだけど、どこかで読んだことある?
「請求書にハンコなんていらない!そもそも紙にプリントする必要もない!PDFにしてメールに添付だけでOK!」
っていうやつ。

これ、鵜呑みにしちゃダメだよ!特にイラストレーターさんは。
「請求書には印鑑を押す」って習慣にしておいてほしい。でなければ困ったことになるかもよ?ていうか私実際に困ったことあるから……。

たしかに、法律上決まってるってわけでもないが……

請求書にハンコは必須だなんて法律上決まってはないんです。「いくら払ってね」って用がちゃんと伝わりさえすれば、データでもOKでしょッていうのは正しい。
しかし、実際の運用ではそれが通じない場合がある。

イラストレーターさんって、取引先は制作会社さんや出版社さんが多いよね。時には結構な大手と取引することだってあると思います。

そんな私たちにとっては、仕事を共にする相手と、お金を払ってくれる人が別の人・別の部署ってことがふつうです。別会社ってことさえ珍しくない。

私たちが発行した請求書が、いろんな人を経由して大企業の経理さんのところへたどり着いたとき、印鑑が押されてないと「これ誰?信用できんのだけど?」ってなことになっちゃったりもするわけよ。

実話。信用されなかったらしい

そこで、私の恥ずかしい体験談をひとつ。私がある大手出版社の雑誌のイラストの仕事をさせてもらったとき、ハンコひとつのおかげでギャラの受け取りが大幅に遅れたことがありました。

予定の期日をだいぶ過ぎても入金がない。一体どうしたのかな?大手がすっぽかすなんて絶対ありえないし……と思って担当の人を通じて調べてもらったら、どうも私は請求書にハンコを押すのをうっかり忘れていたらしい。「請求書に印鑑がなかったため、経理部内でどう取り扱うかの検討を待っている状態でした」とのこと。

ね、日本はまだまだハンコ社会なのだっ。結局その時はなんとかお願いしてすぐ払ってもらえたけど、先方さんに余計なお手間をかけちゃった……ウウ。

円滑にコトを進めるために、印鑑は押しましょう

ニッポンのハンコ社会を糾弾すべき!!脱ハンコ社会!!とか私はどーでもいいです。糾弾したい人は勝手にしたらええんちゃう。

そんなことより、一緒に仕事を頑張ってきた担当者さんに、最後の最後でご迷惑をかけちゃった。それが申し訳なくてね。

ハンコなんて、法律で決まってないんだから、今時データで送るのがふつうなんだから、って格好つけたい気持ちはわからんでもない。ただ、そのせいで見えない面倒を誰かに押し付けている。はたまた、ハンコひとつのせいで信頼を欠いてしまう。そんなつまらない話はないと思うんですよ。

だったら適切にハンコを使っていきましょうか、って立ち位置の方がトクに決まっとる。ハンコがあって困ることはなくても、ハンコがなくて困ることはまだまだある。

というわけで、円滑にコトを進めるため、請求書にはハンコを押しましょう。

請求書はデータか、印刷して郵送か。取引先さんに聞いてみよう

とはいえ、請求書をデータのみで済ませている取引先さんもあるのは確か。あらかじめ取引先さんに確認したらいいと思うよ。「データで送るのでもいいですか」、または「印刷して郵送したほうがいいですか」って。
別に恥ずかしいことでもなんでもないですから。

「データで送ってくれればいいです、ハンコもいらないです」っていう会社さんも実際にあるし。

かと思えば「印鑑の画像が入っているという条件ならば、データでもOKです」ってルールのところもある。つまりハンコを押した紙をスキャニングしてデータ化しておいて、それをExcelやNumbersのテンプレに入れておいて、ってことね。それでもいいんだって。面白いね。

請求書の書き方について知りたい人はこちら。

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