Twitterにイラストを投稿してるけど、いいねがつかない、リツイや反応が少ない……という人。それってなんのために必要なんですか?
それと「お仕事依頼が欲しいので、Twitterにイラストを投稿しまくろう」って思っている人。その行動は的外れでお門違いです。
私はイラストレーターとしてはTwitterはほとんど活用してないですが、でも仕事の依頼はいまだによく来ます。それも一般個人からのアイコン依頼とか格安のやつじゃなくって、みんなが願ってる企業からの依頼です。
純粋に馴れ合いを楽しむだけならいいんですよ
私はオタク絵師の世界に興味がないので、よくわかってない部分もあるんですけど、例えばですよ、自分の好きなキャラの二次創作イラストを投稿して、ファン同士で鑑賞しあうってのは、それはそれで楽しいんだろうなあと思うんですよ。
でも、だったら、いいねやリツイの数を気にする必要ってないのでは? 「あー楽しかった」、それでいいはずよね?
いいね数 = 評価、ではない。元々フォロワー数が多い人は、他人が表示する回数も増えるので、必然的にいいね数も増える。ただそれだけの話です。
なんのためにLike、リツイ、フォロワーを増やすの?
オタク絵師でなくても、イラスト投稿をしているイラストレーターはいます。中には必死でハッシュタグをつけまくって「#拡散希望」している人もいます。
でもそれ、なんのためにやってるんですか?
もしかして
「こうやって拡散すれば、誰かの目にとまり、お仕事依頼が発生するかも!」って思っていますか?
だったら無駄です。その考えは見当違いです。
企業のお仕事依頼が来てるイラストレーターって、Twitterアカウントはしょうもない(失礼)
いしつく!はコンサルティングやセミナーでいろんなイラストレーターを見てきましたけど、その中で企業からの仕事依頼がしっかり来てる人たちって、Twitterのアカウントは意外としょうもないことが多い(スミマセン… 笑)。
フォローもフォロワーも1000人以下で、仲間のイラストレーターと馴れ合ってたり、たまに仕事の紹介を流したり。お仕事関係にすごい特化してるなーー!! みたいな感じでもなく、まぁふつうの人、みたいな。そういうアカウント。
でも企業からの依頼実績はちゃんとある。なぜかっていうと、それは、リアル世界の営業をがんばったり、クリエイターEXPOとかの商談会をがんばったりしているから。
もしくは、ウェブサイト(ポートフォリオサイト)をすごくうまく活用できてるから。
仕事依頼が欲しかったら、Twitterには入れ込むな
企業の人が依頼先のイラストレーターを探すのに、Twitterをわざわざ使うことはあまりありません。
というのも、SNSでイラストレーターを名乗っている人って大半が素人なので、プロと振り分け判断しながら探すのってめんどくさいからです。
だもんで、結局仕事依頼が発生するのは、ウェブサイト(ポートフォリオサイト)です。
だから仕事依頼が欲しいのだったら、Twitterに入れ込んでばかりいないでポートフォリオサイトを作るのが近道ってことです。それも仕事依頼に対応できるちゃんとしたやつを。
フォロワー多い = 実績多い、とは限らない
フォロワーが増えることが全く無駄ってわけではないよ。ある場面で得をすることもあります。
でも、一万人のフォロワーを持つイラストレーターにはお仕事依頼がたくさん来ているかというと、必ずしもそうではない。
なんでかっていうと、フォロワー一万人の内訳。フォロワーの大半が仕事に関係のない一般個人でないと一万人という数字はあり得ないから。
その中にたまたま出版社や制作会社の人がいれば仕事につながるかもしれないけど、いうてその程度、ってことです。
「ファンを増やそう」のアドバイスはイラストレーターには見当違い
よくいう「ファンを増やそう」ってのは、飲食店とか、化粧品を販売するサイトとか、一般個人に向けた商売へのアドバイスです。一般人向けの商売ではファンとかバズは有効です。
でもイラスト制作という仕事は、ファンが仕事を依頼してくるわけではない。
イラストレーターという仕事は、基本は企業間取引です。信頼が大事です。Twitterでいくらイラストを流しても、いくらファンを喜ばせても、見込客からの信頼を増やすことはできないので、仕事にはつながりません。
「バズったから宣伝!」もイラストレーターの仕事は増やせない
「バズったから宣伝します!」みたいなの、憧れてる人いるかもですけど、あれも同じ。効果は限定的です。
「バズる」とは大勢がいいねやリツイートをしてくれた状態です。でも、その「大勢」の内訳。バズの状態に達するとき、その大半は一般個人のやじうまです。
そこで宣伝したって、仕事依頼はあまり来ないですね。だって見ている人のほとんどがお客様になり得ない人たちだから。
例えばですよ、制作会社の中の人だけにピンポイントでバッチリウケるツイートがあったとして、もしそれがリツイされたとしても、「バズ」にはなりませんね。対象人数が少ないから。
バズって宣伝。もしたまたまその機会が訪れたらありがたくさせてもらえばいいけど、わざわざ狙うようなものじゃないってこと。
仕事依頼が欲しければ結局、ポートフォリオサイトをちゃんと作ることが必要
じつは、イラストレーターのような職業がTwitterを仕事に活かすのって、めっちゃ難しいんですよ。これは、企業間取引を主とする企業も多くが悩んでいることです。
仕事依頼を増やすには、ファンやバズの力を使うより、SEOやコンテンツの力を使うほうが簡単なんです。
なので、こういうこと
仕事依頼が欲しければ結局、ポートフォリオサイトをちゃんと作るべし
繰り返しになるけど、SNSのイラスト投稿を個人の楽しみとしてやるのは本当に自由だし、どう使おうが人それぞれですよ。
でも「お仕事依頼が欲しい」という願いを抱えているのだったら、その願いが叶う可能性の高いことをやりましょうよ。
だからTwitterに入れ込むより、ポートフォリオサイトをきちんと作ったほうがいいよ、って言ってます。
目次 & 概要
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まえがき 9割のイラストサイトは仕事の役に立っていない
そもそもウェブサイトを仕事に役立てること自体が無理なのでは?そう思っているかたに、私の体験をお話しします。まえがきを読む » -
第1章 イラストサイトに仕事の問い合わせが来ないのは、こんな勘違いをしているから
「作品ギャラリー」を作ろうとしたり、ウェブサイトなんか活用できないものと思い込んでいたり。よくある勘違いを挙げました。1章を読む » -
第2章 仕事の取れるイラストサイトを作るための、正しい作戦
どう作り、どう利用していくべきか、という全体の作戦をお伝えします。いちばん大切なのは、信頼を得ること。バズや過剰なアクセス稼ぎは要りません。2章を読む » -
第3章 仕事の取れるイラストサイトを作るためには、こんな材料をそろえよう
ドメインやサーバー、コンテンツの用意のしかたを解説します。プロフィール文の改善例や、イラスト画像の準備のポイントなど。3章を読む » -
第4章 仕事の取れるイラストサイト、レイアウトの正解例
実際に運営されているウェブサイトのレイアウトとページ構成を解説します。なぜそのようになっているのか、デザインには理由があります。4章を読む » -
第5章 作ったあとどうする?上手な活用とは
ウェブサイトは作って終わりではありません。SEOについて、ブログのやりかた、営業メールの送りかた、現実の営業に活かしていく方法など。5章を読む »