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イラストポートフォリオサイトは、レンタルサーバーにWordPressで作るべき?JimdoやAdobe Portfolioを使うべき?両方のメリットとデメリット、違いを挙げて比較してみます。先に結論から言っちゃいます。
【結論】ぶっちゃけどっちでもいい
どっちがいいか?答えをウェブのプロの立場で正しくいうならば「当然、レンタルサーバーを借りてWordPressやHTMLで作るほうがいいに決まってる」。ただ、イラストレーターの大半はウェブ制作の知識なんかないでしょう。
ウェブ知識のない人が、自分でレンタルサーバーを借り、ドメインをつけ、WordPressのことやHTMLやCSSを勉強して作っていく、って考えたとき、正直その勉強だけで何ヶ月、下手すりゃ何年もかかってしまう。せっかく思いたったウェブサイト作りも苦行と化し、いつまで経っても「工事中」……なんてことになってしまうかも(というか、イラストレーターさんからそういう話をよく聞くんです)。
だったら、とっつきやすいジンドゥー(Jimdo)やWixやAdobe Portfolioを使ってできるだけ早く公開まで持っていったほうがいい、そういう考え方も全然アリだよ。
一方で、あまりお金をかけずに完全に自由に作れるのは「レンタルサーバー+自作」以外あり得ない。
なので、どっちでもいいんです。自分に合った方を選ぶのが最良です。じゃあ自分にはどっちが合ってる?って思った人、ここから両者がどう違うのかを書いていくので、参考にしてみてください。
ホームページ作成ツールで作る場合
たとえばこんなサービスがあるよ
- ジンドゥー(Jimdo)
- Wix
- Adobe Portfolio
- グーペ
ホームページ作成ツールで作るメリット
難しい知識がいらない
ウェブサイト制作の専門知識がない人でも自分で作れる!というのがそもそものコンセプトなんだから、作るのに難しい知識がいらないのが最大のメリットです。
よく言われるのが「ワープロが使えれば作れる」(ちょ待て、ワープロって今時の人わからんのちゃう?!)。ようはキーボードでちょっと文章が入力ができるレベルで大丈夫ですよ〜ってこと。
かんたんだから、更新が面倒くさくない
かんたんに作れる、というメリットにはもう一つ大切な側面があります。それは、更新がしやすいってこと。ウェブサイトって作って終わりじゃないんですよ。育ててナンボなんですよ。
レンタルサーバーで一生懸命苦労して作って、もう更新する意欲が残ってないよ〜;;なんてことになると、せっかく作ったイラストレーターサイトも活かしきれない。だから更新しやすいことはとても大切。
ホームページ作成ツールで作るデメリット
結局制限があり、完全に自由には作れない
誰でもかんたんにウェブサイトが作れることの引き換えに、そのぶん自由度は低い。よく使われる機能があらかじめ用意されているのはありがたいけど、細かいカスタマイズをしようと思ったらすごく面倒、なんてことが起こりやすいのがホームページ作成ツールの弱点です。「こんなサイトが作りたい」という理想をちゃんと持っている人(プロもそう)にはこれがすごくストレスなんですよね。
使い方を覚えても他で役に立たない
いくらかんたんとはいえ、ある程度はマニュアルを見て使い方を調べたり覚えたりしなきゃいけない。これはもう仕方ないんです。ただ、悲しいのは、そうやってせっかく使い方を覚えても、他のサービスへ行くと全く通用しない。
HTMLやPHPは普遍的な知識なので一旦覚えればどんなサイトを作るにも役立つ。それとは対照的ですね。
なんやかんやでお金がかかる
ホームページ作成ツールは無料プランを使えばいいのだから、お金はかからないのでは?って思っている人多いかもしれない。だけど「まともな」イラストレーターサイトにしたいなら有料プランが結局必要です。たとえば独自ドメインを割り当てるには有料プランでなくてはならない、とか。はっきり言って、イラストレーターサイトには独自ドメインが必須です(後述)。
そのほかにもSEO系機能とかSSLなどセキュリティ系機能が有料オプションだったりします。ここらへんはレンタルサーバーで作るなら無料で自分でできることも多く、そんなところも有料なのか〜とガクッとくることがあります。そういうわけで、安さでいうとレンタルサーバー+自前技術、に軍配が上がります。
レンタルサーバー+自分で作る場合
レンタルサーバーを借りて個人イラストサイトを作る場合、どの技術で作るかは自由です。逆に、自分で決める必要があるってこと。
WordPressで作る場合
改めてWordPressってなんなん?ってかんたんにお伝えしとくと、WordPressはウェブサイト構築のためのソフトウエアで、その本体はサーバーの中に置いておくものだよ。オープンソースプロジェクトで作られていて、無料です。
レンタルサーバーでポートフォリオサイトを作ろうと思っている人が真っ先に思い浮かべるのがWordPressだと思います。WordPressの特徴は、かんたんにシンプルブログサイトとして使うこともできるし、ポートフォリオサイトにブログを組み合わせるとか複雑な設計も自由自在にできるってところです。それでいて無料なんだからすごいよね。
インストールは、大抵のレンタルサーバーが「かんたんインストール機能」みたいなのを用意しているので、管理画面でユーザ名などを入力してボタンをぽちぽちしていけばインストールできます。
WordPressを動かすためにはPHPとデータベースが必要です。レンタルサーバーの超格安プランではそれらの機能がついてない場合があるので注意が必要。レンタルサーバーの選び方自体を知りたい人はこちらの記事が詳しいです。
Dreamweaverで作る場合
ある程度の年齢の人には、レンタルサーバーでイラストサイト作るといえばDreamweaverとかホームページビルダーだよね?って人もいると思う。もちろんそれもアリだよ。
レンタルサーバー+Dreamweaverで作る場合は基本的には、「静的サイト」って呼ばれるHTMLページを作ります。WordPressサイトより動作が軽いものを作れるので、これはこれでメリットがあるのだ。更新が少ない部分だけHTML製にする方法もあります。
DreamweaverはAdobe CCに入ってるし、コーディングやってみたい人にはEmmetとかSASSコンパイラとか便利な機能も多いので、オワコン扱いするのは本当にやめてあげてほしい。
レンタルサーバーで作るメリット
なんといっても、自由に作れる
JimdoやAdobe Portfolioで機能が制限されてて「本当はこうしたかったけど、妥協して変えました」みたいなことがない。自分の技術が追いつく限り、およそどんなウェブサイトでも作れるのが、レンタルサーバーを借りてイラストサイトを作る最大のメリットです。
そもそもHTMLやCSSやPHPってものじたい、自由にウェブサイトやウェブアプリを作るために存在してるんだからね。
その知識は、ほかでも役立つ(知識は一生モノ。)
WordPress、PHP、HTML、CSS、そういった技術はウェブの世界で普遍的な共通言語だから、覚えればほかのサイトも自由に作れるようになる。たとえば、イラストサイトだけじゃなく他のテーマの趣味サイトを作ってみようかとか、あるいはこれをきっかけにもっと勉強してウェブの仕事にも手を広げてみようかとか。将来が広がるわけですね。
レンタルサーバーで作るデメリット
技術を学ぶ必要がある
メリットの裏返しだけど、自由にイラストサイトを作るためには技術を学ぶ必要がある。逆にいうと、技術を学ぶのをいやがる人は、いつまで経っても苦労するし、いつまで経っても自由に作れるようになれないってことです。
WordPressもかんたんってイメージがあると思うけど、自分の好きなようにカスタマイズしようと思ったら結構すぐにPHPの壁が待っているよ。要はそういうのに一切興味が持てない人はサーバーを借りるのは向いてない。
セキュリティに気を配る必要がある
レンタルサーバーでWordPress製サイトを作ろうと思っている人は特に。WordPressは世界中で劇的に普及しているので、悪意を持った人が標的にすることも多いです。いわゆるクラッキングってやつ。レンタルサーバー上の自分のサイトは自分以外誰も守ってくれないので、面倒でも自衛のための知識を自分で身につける必要があります。
ジンドゥーやWixみたいな作成ツールではそのへんはサービス側に責任があるので、私たちはログインパスワードだけ気をつけてればまあ大丈夫、という違いがあります。
独自ドメインは、どちらで作るにしてもかならず使え
ホームページ作成ツールを使うにしても、レンタルサーバーを借りてWordPressやHTML製で作るとしても、いずれにしても独自ドメインは必須です。
SNS全盛の昨今、イラストを周りに見て見てしたいだけだったらSNSで十分でしょ。それでもあなたはわざわざ個人イラストレーターサイトを作りたくて、その作り方を調べているのだから、なにか意図があってのことだと思います。
まあ、9割のイラストレーターのその意図は「仕事依頼が来るようになりたい」だと思います。それ以外の目的でもかまいません。詳しくは別記事で説明したけど、独自ドメインとはあなたがそれを「真剣にやってますよ」と周りに知らせるための旗印なので、どう考えてもあったほうがいいよね、ってことです。SEO的な効果も大切です。
レンタルサーバーを借りてウェブサイトを作る場合は、独自ドメインを結びつける設定をしなきゃいけませんが、そこに料金がかかることはまれです。Jimdoなど作成ツールでは、無料プランのままでは独自ドメインを結びつけることができませんので、有料プランへの加入が必要です(価格はサービスによります)。
独自ドメインは、基本的にはドメイン会社で別に購入します。ただ、レンタルサーバーでも作成ツールでも、有料プランに入るとひとつプレゼント、というサービスをやっていることがあるので、まずは気になっているサービスの内容をチェックしてみてください。
- ジンドゥー(Jimdo)
- Wix
- Adobe Portfolio
- グーペ
「どのツールで作るか」よりも「どんなものを作るか」が重要
ここまでさんざんツールや技術の話をしてきたのにひっくり返すみたいだけど、ウェブサイトはどんなツールで作るかよりも、どんなものを作るか、そして作ってどう活かすかのほうが大切です。
Jimdoでアカウント作ってテンプレート選んだ!レンタルサーバー借りて、WordPressインストールした!ってところまでで満足しないでくださいね、そっからのほうが本番ですよ、ってこと。
特にウェブサイトを通じて仕事依頼の問い合わせが来るようになりたいと思っているイラストレーター、同業者のオシャカワサイトを真似して作ると十中八九失敗します。ビジネスを意識して作らないとお望みのようにはなれません。
じゃあどう作れば?ってとてもじゃないけどひとことで答えられないので、noteでマガジン書きました。全5章。まあまあボリュームのある話です。仕事の依頼が来るイラストレーターサイトを作りたい人にぜひ読んでほしいです。
いしつく!の教科書|いしつく! / イラストサイトのつくりかた|note
比較まとめ
この記事では、ホームページ作成ツールとレンタルサーバー、イラストサイトを作るのにはどっちを使えばいいか、比較しました。お伝えしたかったことは次のとおり。
メリットとデメリット
\ | ホームページ作成ツール | レンタルサーバー |
---|---|---|
メリット | – 作るのがかんたん – 更新もかんたん | – 完全に自由に作れる – その知識がほかでも活きる |
デメリット | – 自由度は低い – その知識はほかで活きない – オプションなどでお金がかかる | – 技術を勉強する必要 – セキュリティは自分の責任 |
- どっちでも自分に合ったほうを選べばいいよ。
- 個人イラストレーターサイトには独自ドメインが必須。
- 作成ツールの場合、無料プランでは独自ドメインが使えない。有料プラン加入が必要。
- ツール選びよりも、そのあと=どういうサイトを作るか、の方がずっと重要。
参考になれば幸いです。
いしつく!の教科書
「ポートフォリオサイトで仕事依頼が来るって、ほんとにそんなこと可能なの?」
そんなイラストレーターに読んでほしい全5章のnoteマガジンです。専門用語はできるだけ使わずに書きました。
目次 & 概要
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まえがき 9割のイラストサイトは仕事の役に立っていない
そもそもウェブサイトを仕事に役立てること自体が無理なのでは?そう思っているかたに、私の体験をお話しします。まえがきを読む » -
第1章 イラストサイトに仕事の問い合わせが来ないのは、こんな勘違いをしているから
「作品ギャラリー」を作ろうとしたり、ウェブサイトなんか活用できないものと思い込んでいたり。よくある勘違いを挙げました。1章を読む » -
第2章 仕事の取れるイラストサイトを作るための、正しい作戦
どう作り、どう利用していくべきか、という全体の作戦をお伝えします。いちばん大切なのは、信頼を得ること。バズや過剰なアクセス稼ぎは要りません。2章を読む » -
第3章 仕事の取れるイラストサイトを作るためには、こんな材料をそろえよう
ドメインやサーバー、コンテンツの用意のしかたを解説します。プロフィール文の改善例や、イラスト画像の準備のポイントなど。3章を読む » -
第4章 仕事の取れるイラストサイト、レイアウトの正解例
実際に運営されているウェブサイトのレイアウトとページ構成を解説します。なぜそのようになっているのか、デザインには理由があります。4章を読む » -
第5章 作ったあとどうする?上手な活用とは
ウェブサイトは作って終わりではありません。SEOについて、ブログのやりかた、営業メールの送りかた、現実の営業に活かしていく方法など。5章を読む »