新年名刺交換会でお会いしたイラストレーターさんたちに、イラストサイトの実情などを伺ってきました

先週、「出版ネッツ関西支部 新年名刺交換会」に参加してきました。出版業界のフリーランスが多く加盟する労働組合「出版ネッツ」が主催するパーティで、出版社や編集プロダクションを経営されている方やお勤めの方、ライター、デザイナーなど出版業界で活動するフリーランスのみなさんなど、総勢100名くらいお越しでした。

ここでイラストレーターさんにはおよそ15名くらいお会いしたんですが、そんな中、イラストレーターさんたちが抱えているお悩みや問題点を垣間見ることができたので、ちょっと紹介してみたいと思います。

まずはいしつく!が一番気になるところ、「イラストサイト持ってますか?」って質問には、ほとんどのみなさんがYesとおっしゃってました。まだ持ってないという方と、持ってたけど契約のうっかりミスで一時的に消えちゃったって方がお一人ずつだけで、他はみなさん持っているとのことでした。

どんな風にウェブサイトを作ったのか?とお伺いしたところ、全員が「自作」とおっしゃっていました。HTMLを自分で書いて作ったという人もいれば、無料ツールを使ったという人もいました。

ただ、「そのウェブサイトから、仕事の問い合わせっていっぱい来てますか?」という問いになると、なんと、ほぼ全員が「いいえ、まったく……」とお答えになりました。

「来てますよ〜」と言ったイラストレーターさんはたった一人、しかもこの人は私もよく知っている友人で、ウェブ制作会社の勤務経験もある人だから、ちょっと例外ですね。つまり、ほとんどのイラストレーターさんが「せっかくイラストサイトを自作したけど、仕事にはまったく結びつかない」と言っているのです。

そのほか、こんなお話も聞かせてもらいました。

  • 独自ドメインをとってHTMLを自分で書いて作ったけど、なんの反応もなくて、仕方なく無料ツールで作り直した
  • 営業の手を広げていろんな人から声がかかるようになると、自分が意図していないような依頼が来たりするのが心配
  • 先輩のイラストレーターさんがすごくデザインのステキなサイトを持っていて。画像がふわっと拡大したりするんです。ああいうのが作りたい

多くのイラストレーターさんは、ウェブサイトを持って仕事に役立てることの必要性には気づいているんですよね。だけど、どうしたらいいかわからなくて自己流で試行錯誤したり、ちょっと間違った認識を持っていたりする、ってことが改めて見えてきて、いしつく!もとっても勉強になりました。
お話ししてくださった方、どうもありがとうございました。

そのほかポートフォリオや名刺についても気づいたことがあったりするけど、長くなっちゃうのでまたの機会に。今後も当ブログでは、みなさんのお仕事の役に立てるかもしれない記事を公開していきます。

それから、セミナーがあったらいいのに、って言っていただいたので、それも頑張ってやってみようと思います。そのうちお知らせできると思うので、ぜひ今後もいしつく!をフォローしておいていただけたら嬉しいです!
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現実の交流も役に立つけど、ウェブサイトは人脈を飛び越えられる

今回お会いしたイラストレーターさんたちは仕事としてちゃんとやっていこうと思っている人たちばかりなわけですけれども、現実の交流会や営業活動も、ウェブサイトを持つことも、仕事を発展させるためには、結局両方必要なんじゃないかな〜って、いしつく!は思ってるんです。ある意味「両方の車輪」かも。

交流会はもちろん有益なんですよ。今回のようなプロばかりが顔を出す集まりは特にね。私、イラストの仕事は売り込むつもりなかったのに、結局そっちのお声もかかっちゃいましたし……。

だけど、出会いたい人に必ず出会えるかというと、そうとは限らないこともまた確か。集まる人の傾向が必ず多少は偏りがあるので(例えば、今回のものは教科書や参考書を作っている関係者が多かった)。
まあこれは人が人を連れてくるんだから当たり前で、どうしようもない。

でも、プロモーションサイト(自分の仕事用のイラストサイト)は、この点を補うことができたりします。
検索で見つけてもらえるので、人脈を飛び越えることができるんです。私もイラストレーターとして、全く知らない人からウェブサイトを通じて声がかかったこと、いくらでもありますよ〜(ていうか大半がそう)。
自分が必死に売り込みするんじゃなくて、向こうから見つけに来てくれる、そういう流れを作れるんです。

ただし、ウェブサイトならなんでもいいってわけじゃない。
イラストレーターさんの多くが憧れている「オシャレで絵がおっきく載った素敵なホームページ」では、悪いけどまず仕事には結びつかないと思ってよね!
できれば、イラストレーターさんはウェブサイトを自作しない方がいい、本当は。

「仕事の取れるウェブサイト」の作り方と使い方、ってのがあるんです。そしてその答えは、すでにこの世に存在します。なんで断言できるの?それは私含め幾らかのイラストレーターは実際に結果を残しているから。

とはいえ、交流会や商談会に顔を出すことも、なんやかんやで、成長をもたらすって思うんです。仕事を獲るって目的以外にも、自分自身のためにも効果があるっていうか。
(ただし、手当たり次第名刺を配る交流会マニアではただの痛い人なので、節度は守って)

直接人と会うと、自分の得意分野を自分の口で話す必要があります。自分のことを話そうとすると、自分のコアは何か?ということにフォーカスせざるを得なくなりますね。自分がこれからどうしていきたいのか?どんな仕事を、どんな風に重ねていきたいのか?をもう一度考え直すきっかけになるんです。

イラストで稼ぐには、それはどうしても抜かしちゃいけないところだからさ。

その点、私がお会いしたイラストレーターさんたちはみんな、行かなかった人よりは一歩進んだよね!ということでエールと代えさせていただきます。
皆様に幸あれ。

いしつく!の教科書

「仕事の依頼が来るポートフォリオサイトって、どうやって作ったらいいの?」

そんなイラストレーターに読んでほしい全5章のnoteマガジンです。専門用語はできるだけ使わずに書きました。

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